top of page

パントュロー フランス選手の最多勝記録を更新。ヒルシャーは通算100回めの表彰台



まれに見る好レースと呼ぶべきレースが、ほぼ毎回見られるのがワールドカップですが、アデルボーデンで行なわれた男子GS第6戦も近来まれに見るすばらしい勝負でした。 アレクシー・パントュロー(フランス)VS.マルセル・ヒルシャー(オーストリア)。現代のGS技術の最高到達点に立つふたりのスター選手の一騎討ちは、1本目ベストタイムのパンテュローが100分の4秒という僅差でヒルシャーの猛追を振り切り、今季4勝目。これは彼にとって通算19回目のワールドカップ勝利で、ワールドカップ初代チャンピオン、ジャン・クロード・キリーの記録を抜いてフランス選手としての最多勝記録を更新しました。今年で50周年を迎えるアルペンスキーのワールドカップにとって、象徴的な大記録と言えるでしょう。


「憧れの大先輩の記録を抜いたことは、とても誇りに思う。ただ、ジャン・クロード・キリーはあくまでジャン・クロード・キリー。時代が違うし、彼の偉大さは何も変わりはない。彼は25歳で現役を引退したが、僕は今25歳。もちろんまだまだ続けるつもりだから、数字を比較してもあまり意味はないんだ」とあくまで控えめに語りました。



一方、ヒルシャーの2本目も凄い滑りでした。1本目と比べて旗門数がふたつ減り、所要タイムも2秒から3秒速くなった高速セットに凄まじいアタックをかけ、他のすべての選手をはるか後方に置き去りにする圧倒的な滑りで2本目のベストタイムを記録。パンテュローには合計タイムで100分の4秒及ばなかったものの、堂々の2位。ワールドカップ通算100回目の表彰台です。 「ひとつの区切りだし95回目くらいから意識はしていたので、達成できて肩の荷が降りた気はする。この記録の意味? それは現役を引退してから考えるよ。50歳とか60歳くらいになったとき、誰か若い選手が超えてくれたら嬉しいだろうね」

このふたりの勝負はまばたきほどのわずか時間で決まりましたが、3位との差は1秒94もの大差。現在の彼らがいかに突出した力を持っているかを示すレースでもあったといえるでしょう。 その3位に滑り込んだのは、フィリップ・シェルクホーファー(オーストリア)です。ワールドカップ優勝経験を持つGSスペシャリストで間もなく34歳となるベテラン。表彰台にも過去5回上ったことのある実力者ですが、ヒルシャーの陰に隠れ、地味な存在に甘んじていました。 「1本目で2位となり、さすがに2本目はナーバスになった。攻め切れた滑りではなかったけれど、それでもあのふたりに次いで表彰台に立てたことは、自信となる。これですべてが良い方向に向くだろう」とシェルクホーファー。これで2月に行なわれる世界選手権への切符はほぼ手中に収め、大舞台での活躍へ意欲を語りました。



特集記事
最新記事
アーカイブ
タグから検索
まだタグはありません。
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page