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キッツビュール・ハーネンカムダウンヒル

ワールドカップキッツビュール大会(第77回ハーネンカム大会)のダウンヒルは、快晴無風、厳しく冷え込んだ絶好のコンディションのなかで行なわれました。詰めかけた観衆の数は5万人。過去最高の数字です。 昨シーズンは、悪天候を考慮してスタート位置を下げ、さらにクラッシュ続出のために30人が滑った時点でレース終了という唐突な幕切れ。選手にとっても観客にとっても、もちろんそれを決断した大会の運営側にとっても欲求不満の残るレースでした。しかし、今年はトレーニングランのときから好天に恵まれ、すべてがスムーズに進行。最大の山場となるダウンヒルも、これ以上ないほどのスムーズなレースとなりました。

優勝:ドミニク・パリス

優勝は、ドミニク・パリス(イタリア)。今季初優勝ですが、ハーネンカム大会ダウンヒルの優勝は2013年に続き4年ぶり2回目。2015年にはスーパーGでも優勝しているので、このコースでは通算3勝目となります。オーバーハウスベルクという終盤のフラットな区間で一瞬内倒しかけましたが、すばやくリカバリー。ミスと呼べそうなのはこの1回のみで、スムーズなライン取りでスピードをつなげたという印象です。 「最初に勝ったときももちろん嬉しかったけれど、今日はまた違った感慨がある。同じコースで2度優勝するというは簡単なことではない。とくにここシュトライフは特別なコースだからね」 「勝因? 自分ではよくわからない。ベアト・フォイツが速いタイムで降りてきたけれどハウスベルクの下でクラッシュ。他にも速い選手がたくさんいて、最後まで安心できなかった。今日は僕に少し運があったと思う」と冷静にレースを振り返りました。

ドミニク・パリス


2位にはヴァランタン・ジロー・モアンヌ(フランス)が0秒21差で続きました。昨シーズン、クヴィットフェル(ノルウェー)のダウンヒルで2位となって注目を浴びた選手です。今回が2度目のワールドカップ2位。急激に力を付けており、読みにくい名前ですが、ヴァランタン・ジロー・モアンヌという名前は覚えておくべきでしょう。

「アルペンレーサーならば、誰もがキッツビュールで表彰台に立つことを夢見ている。それが実現したのだから最高に嬉しい。とにかく今日は限界まで自分をプッシュした。勝因があるとしたらそれだろう」。明後日迎える25歳の誕生日を自ら祝う最高のプレゼントとなりました。

2位:ヴァランタン・ジロー・モアンヌ(フランス)

3位はヨハン・クラレイ。こちらはフランスチーム最年長のベテランで、昨シーズン終了後、一時は本気で引退を考えたそうです。 「引退を思いとどまって本当に良かった。自分でもびっくりしているけれど、スキー人生でもっとも嬉しい日となった」。

ゴールした後、カメラの前であまり見慣れないポーズで喜びを表現したクラレイ。 「フランスの若い選手たちの間で流行っているポーズ。入賞したら俺も真似してやるって若い連中に約束していたんだ」と笑顔を見せました。


3位:ヨハン・クラレイ(フランス)


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