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ワールドカップ・ファイナル男女ダウンヒル最終戦

夜間の冷え込みはあったものの、日が出るとともに気温は上昇し、昼過ぎには汗ばむくらいの陽気になったアスペン。2016/17シーズンのワールドカップ・ファイナルの男女ダウンヒルが行なわれました。 男女とも、この最終戦の結果次第で種目別チャンピオンが決まるという状況。うららかな天候のなか緊迫したレースが行なわれました。男子は1番スタートで滑ったドミニク・パリス(イタリア)が優勝。ペーター・フィル(イタリア)が2位に続き、3位にはカルロ・ヤンカ(スイス)が入って久々の表彰台という展開でした。一方、第9戦終了時点まで種目別ランキングでトップに立ち、レッドビブを着けてこのレースをスタートしたチェティル・ヤンスルッド(ノルウェー)は11位という予想外の順位に沈み24点のみの加算。この結果、2位で80点のワールドカップポイントを加えたフィルが、土壇場でひっくり返して2年連続2度目のタイトルを獲得しました。


ペーター・フィル は昨シーズンに続いてDHの種目別チャンピオンに輝いた

フィルは今季のダウンヒル8戦中2位が4回、3位が1回。優勝は1度もありませんでした。しかし、シーズンを通してつねに上位にからむ安定した力を発揮し続けたことがDH2連覇につながりました。

「これはチーム全体が獲得したタイトルだ。雰囲気は最高だし、お互いが刺激し合って、正しい方向に進んでいることを感じる」とフィル。つねに競い合ったパリスも種目別3位にランキングされ、フィルの言う「チーム力の充実」を裏付けています。

1番スタートで滑り、最後までトップの座を譲らなかったドミニク・パリス


ペーター・フィルにとってはふたつ目のクリスタル・グローブ

女子は今季急成長のイルカ・ストゥヘッツ(スロヴェニア)が最終戦も優勝し、同時に初のダウンヒルチャンピオンに輝きました。これでワールドカップ通算7勝目。開幕時にはまったくの無名だったストゥヘッツですが、ダウンヒル第1戦でワールドカップ初優勝を遂げると、そのままの勢いで王座にまで上り詰めたわけです。 スロヴェニアの女子選手がタイトルを獲得したのは、2012/13シーズンのティナ・マゼ以来4年ぶり。そのマゼ同様、彼女もナショナルチームとは離れプライベートチームとして戦っています。ただしその規模はけっして大きくはなく、サービスマンは、母親が務めています。スロヴェニアには高速系の女子選手がいないため、トレーニングは主に男子に混じって行なっており、それが大きな刺激となっているそうです。


ダウンヒル最終戦でも優勝し、タイトルを決定づけたイルカ・ストゥヘッツ

ダウンヒル4勝、スーパーG2勝、アルペン・コンバインド1勝。高速系種目では圧倒的な強さを発揮した

2位に入ったのはリンジー・ヴォン(アメリカ)。地元でのレースということで大声援を受けての滑りでしたが、好調ストゥヘッツに0秒66及びませんでした。 3位はソフィア・ゴッジャ(イタリア)。彼女も急激な成長を見せた選手で、ダウンヒルの種目区別で2位につける大健闘。まだ24歳と若く、来季はヴォン、ストゥヘッツらとさらに激しいタイトル争いを演じることでしょう。

種目別2位はソフィア・ゴッジャ。3位のララ・グートは怪我のために不在だった





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