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ワールドカップ緒戦前日の清澤恵美子

 レヴィ(フィンランド)、女子スラローム第1戦の前日。ここはもう北極圏だというのに、朝から霧雨のような小雪のような、いずれにしても湿っぽい天候でした。レースコースに上がるゴンドラは昼過ぎまで動かず、ゴールエリア付近の準備しか見ることができませんでした。 コンディションが悪いせいか、今日は身体を休めて体調を整えることを重視する選手がほとんどで、トレーニングコースにはあまり多くの選手はいませんでした。

 そんななか、昼頃からコースに現れたのが清澤恵美子選手(成城スキークラブ)。彼女は、2014/15シーズンを最後にナショナルチームからは外れていて、プライベートで世界への挑戦を続けています。

姉と弟。遠目に見ると、顔もそっくり

 目標は平昌五輪。元日本チームコーチの三増健一さんをプライベートコーチに迎え、弟で自身もレーサーだった清澤一輝さんがサポートするという、姉弟+1のこじんまりとした“チーム清澤”ですが、昨シーズンはヨーロッパカップで入賞を重ね、見事選考基準をクリア。チーム外ながら、サン・モリッツ世界選手権に出場するという快挙を果たしました。

またファーイーストカップではスラローム種目別で総合優勝し、今季のワールドカップ出場権も獲得。苦しい環境のなか、自分の道を自分で切り開いてきたファイターです。2月半ばに半月板を負傷しましたが、それでもシーズンの残りを戦いきって4月に手術。雪上への復帰は9月からと、まだ準備不足は否めないものの、レヴィに入る前にはスウェーデンでトレーニングしてきたそうです。このときは日本チームの長谷川絵美、安藤麻とも一緒に滑り、水を入れてカチカチに固めたアイスバーンで最高の練習ができたといいます。

トレーニング環境を用意し技術的にも支えるのは三増健一コーチ

 明日は、1本目56番というスタート順。条件が厳しいのはもとより覚悟のうえ、悔いのないシーズン緒戦を迎えて欲しいと思います。

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