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女子スラローム第7戦(2016年1月12日 フラッハウ/オーストリア)

ズズロヴァが2年ぶりの優勝

長谷川は24位で今季5度目のポイント獲得

 

毎年1月半ばに行なわれるフラッハウの女子ナイトスラロームは、年々盛んになっている。火曜日の夕方、1本目が午後5時45分から始まるレースに大観衆が集結。今年は13,500人もの有料入場者数があったという。

まだ規模では及ばないものの、同じ平日のナイトレース、シュラドミングの男子スラロームのような国民的なイベントに育っている印象だ。
 

1本目の開始前、コースに大量の水を入れたが、あまり効果はなかった

 

さて、そんな大盛り上がりのレースだが、今年の異常気象を受けてコースはかなり荒れ気味。とくに1本目は、第1シード以後は深い溝が刻まれ、非常に滑りにくい状況だった。レース開始前に大量の水を撒いて固めたものの、0度をわずかに下回る程度の気温では、氷結したのは表面のごく薄い層のみで、レースが進むにしたがって荒れたコースが選手を苦しめた。

そんななか、1本目のベストタイムをマークしたのは、スロヴァキアのベテラン、ヴェロニカ・ヴェレーズ・ズズロヴァ。3番スタートの好条件を生かして2位ウェンディ・ホルデナー(スイス)に0秒54差をつけてトップに立った。昨シーズンのこのレースで優勝し、今季も好調なフリーダ・ハンスドッター(ス ウェーデン)は6位(+1.32)と出遅れた。

コースが荒れたため、スタート順は早ければ早いほど有利。後ろのゼッケンから上位に進出した選手は少なく、第1シード選手が順当に上位を占めるという展開だった。日本選手は、長谷川絵美(サンミリオンSC)と清澤恵美子(ドーム)のふたりが出場。31番スタートの長谷川は30位(+3.61)で辛うじてクオリファイしたが、34番スタートの清澤は長谷川に100分の4秒遅れで32位。31位だったサンタ・カテリーナに続き、またしても僅少差で2本目進出を逃した。

大きなミスもあったが、激しいアタックで2位入賞のアレクサンダー・オーモット・キルデ。初の種目別チャンピオンに輝いた

フラッハウはヘルマン・マイヤーの出身地。コースにも彼の名前がつけられている

1本目をリードしたのはヴェロニカ・ヴェレーズ・ズズロヴァ(スロヴァキア)

清澤恵美子は1本目32位。2本目に進むためにはあと100分の4秒及ばなかった

 

2本目は長谷川が最初のスタート。一気に上位を狙いたいところだったが、やや無難な滑りという印象で、1番スタートのアドバンテージをを生かすことができなかった。最終的には24位に順位を上げ、今季5度目のワールドカップ・ポイントを獲得(スラロームでは2度目)した。もっとも、1本目が終わる頃から急激に冷え込んだため、2本目のコースは最後までしっかりと硬さを保っていた。したがって、2本目で大きく順位を上げる選手もおらず、優勝争いは1本目の上位 選手に絞られた。


 

1本目30位の長谷川絵美は2本目は1番スタートだった。合計タイムでは24位

ハンスドッターは、2本目3位の好タイムでギリギリ表彰台に上り、1本目3位のシャルカ・ストラコヴァ(チェコ)がひとつ順位を上げて2位。逆にワールドカップ初優勝に手が届きかかっていたホルデナーは、細かいミスが目立ち4位に後退した。

そして、最終走者のズズロヴァのスタート。ストラコヴァに対するリードはわずかに縮まったものの、最後まで危なげのない滑りで勝利を掴み取った。彼女にとって3年ぶり通算3度めのワールドカップ優勝。前回の勝利は2013年1月1日にミュンヘンで行なわれたシティイベントでのものである。

1本目6位のフリーダ・ハンスドッターは2本目で3位に上昇。スラロームの種目別トップの地位を守った

今季好調のシャルカ・ストラコヴァは2位。今季3度目の表彰台に上がった

「もう長いこと、待ち望んだ勝利だ。1本目でトップに立ったのは初めて。緊張したけれど、2本目はとにかく自分の滑りをすることだけを考えた」

ズズロヴァは、レース前夜には自分のスマートフォンを“機内モード”に切り替えるという。周囲からの雑音をシャットアウトし、レースへの集中力を高めるためだ。

 

「1本目の終了後、マルリス・シルトに声をかけてもらった。『2本目のために集中しなさい』と。彼女は、私にとってただ一人のアイドル。人間的にも、レーサーとしてもとても尊敬している」とズズロヴァ。

シルトはオーストリアのエースとして活躍したスラローマーで、ワールドカップの女子スラロームで最多勝記録 を持つ偉大なレーサーだ。一昨シーズン現役を引退し、昨春ベンジャミン・ライヒと結婚。この秋には子どもが生まれている。

「明日は、プライベートで彼女と会う予定。いろいろな話を聞きたいし、マルリスから学べることを吸収したい。生まれたばかりの赤ちゃんに会うのも、とっても楽しみ」と嬉しそうに語った。

 

ところで、この日の2本目のセットは、2年前に結婚した夫のローマン・ヴェレーズが立てたものだった。フランス人の彼はフランスチームのコーチで、ズズロヴァもフランスチームと一緒にトレーニングをしている。

 

自分の夫が立てたセットを滑るのは、アドバンテージになったか? という質問には

「とくにそういうことはないと思う。ローマンもワールドカップでセッターを務めるのは初めての経験で、公平なレースにしなければならないと、ずいぶんプレッシャーを感じていたようだ。だから2本目が終わった後、私にかけた最初の言葉は、『おめでとう』ではなく、『セットは問題なかったか?』というもの だった」と言って笑った。

公式リザルト

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